■空腹はもう限界だ!
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今日も畑の見回りに行く。スイカの受粉が順調で、今年は多くのスイカが食べられそうだ。しかし、すぐに異変に気づく。それはサツマイモの苗が2本枯れていることだった。
畝には焼き芋用の品種で、”べにはるか”が植えてある。貴重な苗で、苦労して調達したものであった。うまく根を出し、30cmくらいに広がっている。
その枯れた苗を手に取ると、根が食いちぎられ取れてしまった。鼠に根っこをかじられたものであった。これで4本目。まだ根付いてまもないサツマイモの株がねずみの餌食となった。
こんなことは初めてで、今年は芋に成長しないうちに食べられてしまうであろう。私はこの現実を見ても怒りの心は出てこなかった。それは鼠も生きてゆかねばならないからである。
ジャガイモも数株かじられたが、捕獲のワナを仕掛けて1匹捕まえた。だがまだ数匹もいるらしい。それはモグラが開けた穴を利用し、作物を食い荒らすのである。
カラスの被害は空からの飛来だから、作物を網で囲めばよいが、地下に潜るねずみは捕獲用のワナしかない。
河川敷は広大で、鳥や害獣の餌場だ。だから防御しかないが、トマトとトウモロコシは網で囲んだので大丈夫であろう。そしてスイカだが、これはは畑の周囲を網で囲み、空からのカラス対策としてテープを張りめぐらさねばならない。
生き物も必死で作物を狙う。それは覚悟の上で耕作するわけだが、盗られても怒りの心は出ない。やつらも必死で生きているのだから。
だが、これから最大の危機が訪れる。それは梅雨の大雨で河川が増水して畑が冠水することだ。私は10年で一度だけ、30cmほど冠水した豪雨を経験したが、地下に潜るねずみやモグラは全滅した。
しかし、繁殖力もすごい。1,2年でまた元のように数が増えるのである。人と害獣のいたちごっこ。鼠の叫び声が聞こえるようだ。
空腹でもう限界だ! 少し分けて欲しい! それなら少し分けてあげよう。
2021/06/28(月)
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