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ホノカ社の書籍

世界でいちばん美しい景色のはなし

  世界でいちばん美しい景色のはなし
作/中村しげき 画/清水麻里 

星の王子さまをはじめて読んだときのような、
独特の宇宙観と文章、それにマッチした挿絵。
読者の手紙より

美しい景色が存在する理由と、あなた自身が存在する理由は、同じもの‥‥。生まれる前から、両親にはなしかけるような“ふしぎ”な子だったぼく。大人になり、本当に美しい景色をさがす旅に出た。総96ページ/B6版/ハードカバー

税込価格:1,320円(本体1200円)

商品番号107
オンライン立ち読み版
 
『世界でいちばん美しい景色のはなし』(PDF形式) 
閲覧・印刷にはAcrobat Reader(無料ソフト)が必要です。


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 ま え が き

 ある本に、
「写真家は、ほんとうに美しい景色を見たとき、写真をとらない」
 という一節がありました。
 もちろん、すべての写真家がそうだとはかぎらないでしょうが、ただ、写真家ではない僕も、なぜだか、この意味がよくわかりました。
 というのも、僕が本当に美しい景色とでくわしたあのとき、カメラを持っていなかったのですが、たぶん持っていたとしても、シャッターをきらなかったと思うからです。景色を前にして、アタマがからっぽになっていたはずが、ふいに浮かんできたのは、母と父にかわるがわる抱きかかえられていた、幼い頃の記憶で、こんな美しい景色が存在する理由と、僕自身が存在する理由が、同じもののような気がしたからです。
 僕は、この世界に、永遠に記録されている存在だったのだとわかったのです。

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